奄美大島 定年旅行記
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旅行・趣味 / ふるさと帰省

還暦の一歩は、
ふるさと奄美大島へ。

奄美大島は、私が生まれた島。59歳での定年退職を機に、久しぶりにふるさとへ帰る旅に出ました。 世界自然遺産の森、加計呂麻島の静かな海、鶏飯の湯気と紫芋アイスの甘さ—— 子どもの頃の記憶をたどりながら、急がずに歩いた一週間の記録です。

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2025年10月帰省した時期
3つ泊まった宿
2つの島奄美大島・加計呂麻島

空港に降り立ち、ハブと出会う

奄美空港に着いた瞬間、まず感じたのは光の強さと、懐かしい潮の香りでした。ここは私が生まれた島。 59歳で定年を迎え、あらためて故郷に帰ろうと決めたのがこの旅のはじまりです。 レンタカーを借りて島を走り出し、最初に立ち寄ったのは奄美観光ハブセンター。子どもの頃に 大人から聞かされていたハブの話を思い出しながら、標本や生態展示を通じてあらためて知ることができました。 島の人々がこの生き物とどう向き合いながら暮らしてきたかを知ると、故郷への見方が少し深まるような気がしました。

奄美空港のターミナル前、タクシー乗り場
到着したばかりの奄美空港。まぶしい南の光。
奄美観光ハブセンターの建物外観
奄美観光ハブセンター。島の暮らしとハブの関係を知る。

マテリヤの滝、亜熱帯の森へ

島の中央部、住用のあたりに広がる亜熱帯の森を抜けた先で出会ったのがマテリヤの滝です。 緑の濃さに包まれた小道を歩いた先、透き通ったブルーグリーンの滝壺が静かに水をたたえていました。 観光地らしい賑やかさはなく、聞こえるのは水音と鳥の声だけ。定年という節目にふさわしい、 静かで濃密な時間でした。

マテリヤの滝、緑に囲まれた滝壺
マテリヤの滝。水の透明度に息をのむ。

フェリーを渡って、加計呂麻島へ

奄美大島の南、瀬戸内町の港からフェリーで渡った先にあるのが加計呂麻島です。 フェリー乗り場までの瀬戸内町の道も、赤瓦の屋根や道端の自販機までどこか懐かしい景色でした。 島のカフェでいただいたランチは、地元の無農薬はちみつやパン、スープが並ぶ素朴で丁寧な一皿。 そして訪れたビーチには、私たち以外に人影がほとんどなく、足跡だけが白い砂に残る静けさでした。

島カフェでのランチ、スープとパン
島カフェのランチ。無農薬はちみつが添えられて。
加計呂麻島の誰もいない砂浜と海
加計呂麻島の入り江と山並み
誰もいない加計呂麻島のビーチ。足跡だけが残る。

鶏飯と、紫の甘さ

奄美に来たら外せないのが郷土料理の鶏飯(けいはん)です。白いご飯の上に鶏のほぐし身、 錦糸卵、パパイヤの漬物や椎茸などの薬味をのせ、あつあつの鶏だしをかけていただくお茶漬け風の一皿。 薬味の彩りと出汁の香りが、島の食卓の豊かさを教えてくれました。 合間に立ち寄った売店でいただいた紫芋アイスも、ねっとりと濃い甘さで旅の疲れを忘れさせてくれる美味しさでした。

鶏飯、白ご飯に薬味とだし汁
奄美の郷土料理、鶏飯。薬味をのせてだし汁を注ぐ。
紫芋アイスクリーム
濃厚な紫芋アイス。島の甘味処で一休み。

大島紬村と、島の歴史に触れる

大島紬村では、泥染めや手織りといった伝統工芸の工程を見学しました。一反の着物ができるまでに 気の遠くなるような手間がかかっていることを知ると、島の美意識と時間の使い方そのものに触れたような気持ちになります。 あいにくの雨の日には奄美市歴史民俗資料館へ。3万年前の遺跡・遺物から島の歴史をたどることができ、 あやまる岬の展望カフェは残念ながら準備中でしたが、雨に煙る海もまた奄美らしい表情のひとつでした。

大島紬村の入口ゲート
大島紬村。奄美の伝統文化がここに。
奄美市歴史民俗資料館の看板、雨の日
あやまる岬付近の展望カフェ
雨の日の資料館と、準備中だった岬のカフェ。それも旅の一コマ。

泊まった宿、絶景と温泉

今回の旅では3つの宿を移動しながら島を巡りました。それぞれに違う奄美の表情を見せてくれた宿の記録です。

HANAHANA BEACH RESORT絶景と温泉が◎
広い芝生の庭の先に海が広がり、プールサイドでソフトクリームを味わえる開放的な宿。奄美温泉やまとの湯を併設していて、旅の疲れをゆっくり癒すことができました。今回の宿の中でも、景色と温泉の両方が揃った一番のお気に入りです。
HANAHANA BEACH RESORTの入口サイン
昭和荘
瀬戸内町、加計呂麻島へのフェリー乗り場に近い、素朴で懐かしい木造の宿。原付のレンタルもあり、島時間そのままの過ごし方ができました。
昭和荘の外観、原付バイクが並ぶ
コーラルパームス
奄美市街に近く、移動の拠点として便利な宿。送迎バンでの行き来もスムーズで、鶏飯のお店へも歩いてすぐでした。
コーラルパームスのプールと海の眺め

ふるさとから持ち帰りたいもの

帰省のたびに買って帰りたくなるのが、鶏飯のお取り寄せ、奄美素材のジェラート、たんかんマーマレード、 島の黒糖焼酎、大島紬の小物です。どれも奄美の風土と手仕事が詰まった、ふるさとならではの贈りものだと思います。

鶏飯のお取り寄せ
帰ってからも、あの薬味とだし汁の味を食卓で再現できるのがお取り寄せの鶏飯です。冷凍便で届くので、実家から離れて暮らす人への贈りものにも向いています。
奄美素材のジェラート
島で食べた紫芋アイスの余韻が忘れられず調べたところ、たんかんや黒糖、島バナナ、すもも、さんご塩など奄美の素材を使ったジェラートの詰め合わせがありました。冷凍で届くので、帰省の余韻を家族と一緒に味わうのにちょうどいい一品です。
たんかんマーマレード
奄美特産の柑橘・たんかんを使ったマーマレードは、朝のパンに添えるだけで島の日差しを思い出させてくれます。瓶詰めで持ち帰りやすく、実家からの荷物にひとつ加えるのにも重宝しました。
黒糖焼酎
サトウキビの黒糖を原料に作られる黒糖焼酎は、奄美群島だけに製造が認められている特産品です。すっきりとした甘みとコクがあり、鶏飯のお供にもよく合いました。飲み比べセットは、自分用にも実家への手土産にもちょうどいい大きさです。
大島紬の小物
大島紬村で見た泥染めの深い色合いは、着物一反でなくても、マルチケースやコインケースといった小物で日常に取り入れることができます。手間のかかった織り柄を眺めるたびに、ふるさとの時間を思い出せる一品です。

島時間が教えてくれたこと

加計呂麻島の誰もいないビーチも、雨に煙る資料館も、故郷を歩くからこそ気づけた景色です。 定年という節目の帰省だからこそ、予定を詰め込みすぎず、島のペースに身を任せる時間の使い方ができました。

最終日の朝、空港近くのカフェでいただいたサンドイッチとアイスコーヒーを最後に、ふるさとでの一週間は終わりました。 鶏飯の味も、加計呂麻島の海の色も、子どもの頃の記憶と重なって、まだはっきりと思い出せます。

生まれた島に還暦を前にして帰るというのは、思っていた以上に特別な時間でした。 次はどこへ行こうか——そんなことを考えられるのも、急がずに歩く「ウクレレのテンポ」の暮らしがあってこそだと思います。

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